事業報告

2023年度 事業報告

日段を取りまく社会・環境・経済

新型コロナウイルスの5類への引き下げに伴う行動制限の緩和によって、企業活動も活発に再開された。

長引くロシアとウクライナとの対立、ハマスとイスラエルとの大規模な紛争の勃発で、国際社会の分断が一層深刻化し混沌としている。

円安の進行により、輸出・観光関連産業は順調に景気の回復が見られるが、高止まりするエネルギー価格や物価が景気回復に水を差す状況で、中小・小規模事業者を中心に収益の確保に苦慮する状況が続いている。

このことに加え、時間外労働の上限規制適用「2024年問題」や、慢性的な人手不足など、企業経営における課題は山積している。

また、物価上昇の影響で食品加工業の需要の低迷と、電気・機械関連向けの需要回復の遅れなど、懸念を残している。

2月には「GX(※)実現に向けた基本方針」が閣議決定され、GX実現に向けた各分野における取組方針や、省エネ補助金の創設など、中小企業の経営者に対する支援を強化する事が示された。

※GX: グリーントランスフォーメーション

段ボール業界全体としての取組み

  • 深刻化するトラック運転手不足〜2024年問題への対策として、物流改善活動。
  • 生産性向上と環境負荷軽減を目指し、段ボール印刷用インキを集約。

ほか、「段ボール業界における物流の適正化・生産性向上に向けた自主行動計画」等の下、業界一体で推進中。

日段の主要な取組み・できごと

  • 月間生産平米が、過去最大に!
  • ベースアップ、定期昇給の実施
  • 内線通話アプリ導入
  • 出石工場で、建屋増築工事を開始
  • 9月15日に60周年を迎え、61年目がスタート!
  • ユニフォームを刷新
  • 安来工場にパレタイズロボットを導入〜稼働開始
  • 本社での日段祭(納涼祭)を3年ぶり、忘年会を4年ぶりに開催
  • 本社へ4色フレキソ・スロッター・ダイカッタ導入を決定!

安全衛生への取組み

  • 無災害: 585日(2023年末時点)
  • 床面防塵塗装
  • 段差解消
  • ヒヤリハット調査
  • ボウリング大会
  • 防火シャッター点検
  • 避難訓練・放水訓練実施
  • インフルエンザ予防接種
  • 安全・衛生週間行事(年2回)
  • 安全パトロール(毎月)
  • 各工場視察監査(年2回)
  • 全体安全衛生委員会(年2回)
  • ショートタイム危険予知トレーニング(SKYT)の実施

とっとりSDGsに関連する取組み

  • とっとりSDGs企業認証の認証取得
  • モノフェス(株式会社清水)に協賛し、段ボール迷路を提供〜設営
  • 段ボール印刷用インキの集約に向けた商材づくり
  • 本社社屋にソーラーパネルを設置〜創エネ開始
  • CFP参画へ向け、CO2排出量自主算定フォローアップ(鳥取県)を受講

その他の取組み

  • 5S活動
  • 改善提案: 33件
  • 教育・研修等 参加レポート: 39件

業績

  • 売上高: 3,633 [百万円]
  • 雇用: 従業員数 177 名

過去にない売上高となり、また、前年に比べて増益となった。

売上が伸びた要因として、

  • 原材料価格高騰分の製品価格転嫁に成功
  • 段ボール製品以外の製品で引合いが増加
  • 原燃料・補助材料・物流費の高止り

などが挙げられる。

見直し

リスクと機会の設定は各部署で出来ているが、取組状況及び結果などの評価が不十分。
3工場合わせて27件の目標項目に対し、達成した項目は7件。達成率 25.9%
各所プロセス見直しの必要性を強く感じている。

今後の主取り組み 〜ESGに配慮した取り組みの強化〜

  • 本社工場4色フレキソ・スロッター・ダイカッタの本格稼働で、更なる質と生産性の向上の推進
  • 出石工場の増床で、顧客の期待に応え、さらなる販路の拡大
  • 安来工場での、ロボット活用による省人化の推進
  • 生産性向上、高品質、高付加価値を推進
  • 働き方改革、法令順守の徹底、環境負荷の低減
  • SDGs教育の推進
  • 創エネの拡大

これらをはじめ、継続的改善に努める。